不動産は売り手と買い手の合意で成立する相対取引ですので、価格交渉は可能です。ただし、検討している不動産の競争力や売主の希望価格によりますので、交渉可否や交渉範囲はケースバイケースです。

価格交渉はどのくらいまで?値下がり率を大公開

中古マンション(港区)の成約データをもとに、売出価格からの値下がり率をみてみましょう。

ブレはありますが、2013年~2018年にかけて安定して売出価格から約3%前後(2%~3.5%)の値下げをされて成約しているようです。

5,480万円で売り出されている不動産であれば、傾向的には5,300万円程度で成約しているということです。この値下がり率の結果は、売主心理からも納得できます。交渉価格5,300万円なら売主が受け入れる余地はありそうですが、5,200万円で価格交渉されてしまうと「5,200万円で売却する前に、5,480万円から5,300万円に価格改定して反響をみてみたい」と考えるはずです。

売主が想定している売却価格が5,100万円程度であれば、5,200万円の交渉も受け入れられるかもしれません。ただし、その不動産の相場価格が5,100万円程度でないと、売主は「5,100万円程度で売れればいいかな」と考えることはありませんので、価格交渉の金額を決めるときは、ベースとなる相場価格を理解する必要があるでしょう

価格交渉の成否には売出期間も重要

価格交渉の成否には、売り出されてからの期間も重要になってきます。

売り出されてから1週間程度の不動産に大幅な価格交渉をかけても、売主は「もう少し様子をみたい」と考えるはずです。

内見の数や頻度にもよりますが、売主は売り出してから(前回の価格改定から)1.5~2カ月程度で価格改定を検討しはじめます。強気の価格交渉をかけるのであれば、それくらいの時期がいいでしょう。ただし、先述した通り、相場価格よりも低い価格交渉は決裂する可能性が高いので、慎重に検討しなければいけません。

ここで、中古マンション(港区)の成約データをもとに、売出から成約までの期間をみてみます。

売り出されてから、3カ月以内に成約することが多いようです。当然ながら、値下げを待ったり、価格交渉をかけたりするほど、他の買主に購入されてしまうリスクは大きくなります

原則、相場価格よりも高い不動産は成約に相当期間を要し(もしくは、永遠に売れない状態になり)、相場相当の価格で売り出されている不動産は短期間(3カ月以内)で成約します。

相場価格を把握しておきましょう

希望条件にあう不動産が売り出された時、適切な価格交渉をかけられるように今から相場価格を把握しておきましょう。

一般の方は成約価格を調べることができませんので、SUUMOやHOME‘Sといった不動産ポータルサイトで売出価格をチェックしてみてください。

らくだ不動産は成約事例から相場価格をお伝えします

らくだ不動産は、実際の成約事例をもとに価格相場を分析し、仲介エージェントとして価格交渉をサポートさせていただきます。

らくだ不動産に仲介をご依頼いただければ、相場価格を把握した上で、価格交渉を進めることが可能になります。また、割高な不動産を購入してしまうリスクや、価格に不安を覚えて買い逃してしまうリスクをなくすこともできます。まずは、お気軽にご相談ください。