転職2年で役員へ── らくだ不動産・八巻侑司が実践する 「選ばれる」不動産エージェントという働き方

八巻侑司

2026年1月、らくだ不動産の執行役員に就任した八巻侑司。
大手不動産仲介会社で11年のキャリアを積んだのち、2023年に同社へ転職。そこからわずか約2年での役員就任となりました。

抜擢の背景には、これまでの経験だけでなく、入社後の圧倒的なスタンスの変化がありました。
今回は、そのキャリアの転機と、役員就任に至るまでの思考と行動について聞きました。

八巻侑司

八巻侑司/らくだ不動産執行役員、エージェント 大手不動産仲介会社にて11年の経験を経て、らくだ不動産の「五方良し」に共感し参画。1都3県を中心に、土地、戸建て、区分、収益不動産など450件以上の取引実績がある。2026年1月から現職。

「ここにいても、未来が見えない …」

——まずは、これまでのキャリアについて教えてください。

大手の不動産仲介会社で11年ほど働いていました。営業としての経験も一通り積ませてもらって、環境としてはかなり安定していたと思いますし、いわゆる“王道のキャリア”ではあったと思います。

ただ、その中でずっと、どこかに引っかかる感覚があって。「このままでいいのかな」という違和感は、働き始めてしばらくしてから、ずっと持ち続けていました。

——その違和感は、どんなところから来ていたのでしょうか?

やっぱり一番大きかったのは、評価が完全に数字中心だったことですね。組織としてもトップダウンの色が強くて、極端に言えば「人格は見ない、数字だけを見る」というような文化でした。

もちろん、営業会社としては合理的だと思いますし、それ自体を否定するつもりはないんですが、その環境の中で長く働き続ける自分の姿が、どうしても想像できなかったんです。

——キャリアアップについても、あまり魅力を感じなかった?

そうですね。所長や部長といったポジションに上がること自体に、正直あまり惹かれなかったんです。
上に行くことが目的になってしまっているような感覚があって、自分の中ではそこに納得感が持てなかった、というのが大きいと思います。

コロナ禍で深まった内省と、「個の時代」への共感

——転職を考え始めたきっかけは何だったのでしょうか?

コロナ禍で、一度立ち止まる時間ができたことが大きかったですね。
それまで忙しさの中で流していたことも含めて、「このままでいいのか」と改めて考えるようになりました。

ちょうどその頃、さくら事務所グループの当時の会長である長嶋さんの発信を継続的に見ていて らくだ不動産の発信を継続的に見ていて、「これからは組織ではなく個の時代になる」とか、「透明性が求められる時代になる」といった考え方に触れる機会が増えていったんです。

そうした言葉が、自分の中にあった違和感を、少しずつ言語化してくれたような感覚がありました。

——安心よりも、違和感のほうが勝っていった?

まさにそうですね。大手にいることで得られる安心感はもちろんあったんですが、それ以上に「このままここに居続けていいのか」という感覚のほうが、どんどん強くなっていきました。

「この環境なら、自分で変えられる」と思えた理由

——らくだ不動産への転職を決めた理由は何だったのでしょうか?

正直に言うと、「この会社に入ればこうなれる」というような明確な期待があったわけではないんです。

それよりも、「この環境であれば、自分で何かを変えていけるかもしれない」という感覚のほうが大きかったですね。
組織に乗るというよりも、組織をつくっていく側として関われるんじゃないか、というイメージが持てました。

——入社後のギャップはありましたか?

ほとんどなかったです。ベンチャーで未成熟な部分があることも理解していましたし、そもそも会社に依存するつもりで入ったわけではなかったので、違和感は感じませんでした。

むしろ、「想像していた通りの環境だな」と思いましたね。

「営業している感覚がない」

——実際に働いてみて、一番変わったと感じたことは何ですか?

営業の感覚が大きく変わりましたね。というよりも、営業している感覚がほとんどないんです。

——それはどういう意味でしょうか?

いわゆる“売り込む”とか、“クロージングする”といった意識がほとんどなくて、ただ目の前のお客様にとって何がベストなのかを考えて、それをそのまま本音で伝えているだけなんです。

良いものは良いと言いますし、違うと思えば違うと言う。場合によっては、「今回はやめた方がいいと思います」とお伝えすることもあります。

——それで成果につながるのは、興味深いですね。

はい。むしろ、その正直さがあるからこそ信頼していただけるんだと思います。
一見するとすごくシンプルなんですが、その分ごまかしが効かないので、実際にやろうとすると難しい部分も多いですね。

「選ばれる側になる」ために変えたこと

——その中で、成果を出すために意識していたことはありますか?

一番は、「選ばれる側になる」という意識でした。
大手のように会社のブランドで選ばれるわけではないので、個人として信頼していただく必要があります。

——具体的にはどんな取り組みを?

まずは発信の質ですね。お客様はある程度情報を持った状態で問い合わせてくださるので、「なぜそうなるのか」まで説明できないと意味がないと思っていて、そのために自分自身かなり勉強しました。

あとは、初回の接点をすごく大事にしています。
そこでサービスの考え方やスタンスをしっかりお伝えして、“腹落ち”していただけるかどうかが、その後の関係性に大きく影響するので。

らくだ不動産の働き方

——らくだ不動産の働き方の特徴はどこにあると感じますか?

やはり、「売らない」という選択ができることだと思います。
ノルマがなく、片手取引が基本なので、会社都合で判断を歪める必要がありません。

その分、本当にお客様にとってベストな提案ができる環境だと思います。

——ご依頼者との関係性にも変化はありましたか?

かなり変わりましたね。
以前は、取引が終われば関係も終わり、というのが当たり前だったんですが、今はその後も相談が続いたり、改めて感謝の言葉をいただくことが多いです。

関係の“深さ”がまったく違うと感じています。

——仕事の意味も変わりそうですね。

そうですね。単なる売買ではなくて、「関係を築く仕事」になったという感覚があります。

——他にも特徴的な点はありますか?

個人プレーではなく、チームで価値をつくるところですね。
建物や管理などの専門知識も含めて、グループ内で連携しながら提案ができるので、一人で完結するというよりも、全体で最適解を出していく感覚があります。

——組織文化についてはどう感じていますか?

すごくフラットだと思います。
誰かがミスをしたときも、その人を責めるのではなくて、「なぜ起きたのか」「どうすれば防げるのか」をみんなで考える文化があります。

過去を責めるのではなく、これからどうするかにフォーカスしている点が、この会社の強みだと思います。

「ここで働く自分が、かっこいいか」

——約2年で役員に就任されましたが、どのように受け止めていますか?

正直、役職が上がったという実感はあまりなくて、「求められる役割が増えた」という感覚のほうが近いですね。

——今後、意識していきたいことは何でしょうか?

現場感覚を持ち続けることです。
これからAI化が進んでいく中でも、最後に価値が残るのは“現場の解像度”だと思っているので、そこを大事にしながら、組織全体にも還元していきたいと考えています。

——役員という立場から見て、らくだ不動産で活躍できる人の特徴はなんだと思いますか?

1つは「俯瞰して見られること」だと思います。
自分ではお客様のためと思っていても、実はそうなっていないこともあるので、それを一歩引いて見られるかどうかは大きいですね。

あとは、やっぱり挑戦し続けられる人。
止まらずにアクセルを踏み続けられる人は、活躍している印象があります。

——最後に、これから仲間になる方へメッセージをお願いします。

よく「働きやすい会社」と言われることもあるんですが、らくだ不動産の良さって、それだけではないと思っています。

もちろん働きやすさも大事なんですが、それ以上に「ここで働く自分がかっこいいと思える」というところが大きいんじゃないかなと。

既存の業界に違和感を持っている人や、もっと本質的な仕事がしたいと思っている人にとっては、すごく面白い環境だと思います。

大変なこともありますが、その分得られるものも大きいです。

「営業している感覚がない」という言葉の背景には、売ることを目的としない、新しい仕事観がありました。

転職からわずか2年での役員就任。
その理由は特別な手法ではなく、「どう働くか」を問い続けた姿勢そのものにあったのかもしれません。

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